日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。
5月度の衛生委員会の資料になります。
5月度のテーマは「乳がん検診・子宮頸がんについて」です。
皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。
ご安全に!!
2025年5月度
衛生委員会資料
産業医 山元 俊行
乳がん検診・子宮頸がん検診を受けましょう!
死亡率低下を目指した女性のがんの検診
がんのなかには、無症状のうちに早期発見できれば治癒率の高いものがあります。これらのがんを早期発見するために、各自治体で住民検診としてがん検診が行われています。女性のがんでは、乳がんと子宮頸がんが対象です。この2つのがんは、検診を受けることで早期発見につながり死亡率が減少することが証明されています。
乳がん検診ー40歳以上でマンモグラフィ撮影
乳がん検診は、40歳以上で、2年に1回のマンモグラフィ撮影が推奨されています。乳房を機械で挟みX線撮影を行います。小さな腫瘍を検出でき、早期乳がんの発見に有効な反面、乳腺が多い高濃度乳房の人は検出されにくいこともあります。最近は、自己触診で乳房を意識する習慣(ブレスト・アウェアネス)も重要といわれています。
子宮頸がん検診ー20歳代は細胞診、30歳以上はHPV検査へ移行可能
これまで日本では、20歳以上で2年に1回の子宮頸部細胞診(子宮頸部から細胞を採取して形態異常を検出する方法)が推奨されてきました。しかし、子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)持続感染によることから、30歳以上では、HPV検査単独検診が、2024年度から自治体の検診として実施できるようになりました。特に30~60歳で、5年に1回受けることが推奨されていますが、検診の流れが複雑なため、十分な準備ができた自治体から順次導入されています。(HPV検査単独検診:発がん性の高いHPV13~14種類のいずれかに感染していれば陽性)
早期発見して、早期治療へ
乳がん検診・子宮頸がん検診の日本での受診率は、国民生活基礎調査によると約40~50%で、欧米先進国の70~80%に比べて低い状況です。対象年齢になったら積極的に検診を受けて、早期発見・早期治療につなげましょう。
日本医師会 健康ぷらざ 資料より改編