2018年4月度 衛生委員会からのお知らせ

衛生委員会資料従業員 各位


日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。
4月度の衛生委員会の資料になります。

4月度のテーマは「女性社員の健康について」です。

皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。

ご安全に!!                                 

                                     衛生委員会資料 

                                     産業医 山元俊行

女性社員の健康について

女性の体のリズム

女性は、思春期、成熟期、更年期、老年期と、そのホルモン状態によって、また、妊娠や出産などの

ライフステージによって男性とは異なった心身の変化をしています。

心身の変化には、性ホルモンの変動が関係しています。女性ホルモンは思春期~更年期まで卵巣から分泌される

ホルモンですが、男性のように一定に分泌されるのではなく、“月経~排卵~月経”という、およそ1か月単位で

くり返される大きな変動があります。男性の性ホルモンが加齢によって緩やかに下降するのに対し、女性では急激な減少と喪失という、大きな性ホルモンの動きが40歳代後半~50歳代に訪れます。

女性を取り巻く社会環境の変化

多産だった時代には、女性の生涯月経はおよそ50回程だったと考えられています。それは、妊娠と授乳を繰り返していたため、無月経期間が長かったためです。多産だった時代と比べて現代では、その約10倍(約450~500回)の月経を経験すると言われています。すると排卵と月経を中心とした性ホルモンの影響が大きくなり、様々な疾患に罹りやすくなります。

女性ホルモンと関連のある症状・疾患

①    子宮内膜症・・・月経痛、不妊 など

②    乳がん・・・乳腺のしこり、ひきつれ、血性分泌物、乳房周辺のリンパ節腫脹 など

③    子宮筋腫・・・経血量の増加、下腹部痛、腹部膨満、腰痛、頻尿、便秘 など

④    更年期障害・・・身体のほてり、大量の汗、精神的不調 など

検診を習慣にして病気の早期発見をしましょう

子宮頸がんや乳がんなどは、症状がなく進行します。早期発見により適切な治療が行われれば、良好な経過が

期待できます。検診を習慣にしましょう!

日本は、検診の受診率が低いです。日本のがん検診受診率は、国民生活基礎調査によると

男性の場合、胃がん、肺がん、大腸がん検診の受診率は…4割程度

女性の場合、乳がん、子宮頸がん検診を含めたがん検診受診率は…3~4割

特に子宮頸がん、乳がんの検診受診率が低く、OECD(経済協力開発機構)加盟国30か国の中で最低レベルです。

欧米の検診受診率80%に対し、日本の検診受診率は35%です。

 

女性に多い「貧血」

女性は月経により毎月血液が失われるため、貧血になりやすい傾向にあります。

女性の貧血のほとんどは、「鉄欠乏性貧血」です。

鉄の摂取不足…ダイエット、偏食 など

鉄の消費増加…妊娠、授乳 など

出血 …月経、分娩、子宮筋腫、子宮内膜症、消化管出血 など

身体の酸素運搬能力が低下すると、

◆疲れやすい◆頭痛◆めまい◆顔色が悪い◆動機・息切れ◆爪が割れやすい◆耳鳴りなどの症状が起こります。

鉄を摂るには、何を食べたらいいの?

ヘム鉄を多く含む“動物性食品”を積極的に摂りましょう!

“たんぱく質”や“ビタミンC”を鉄分と同時に摂り、鉄分の吸収率をアップしましょう!

◆牛肉◆レバー◆カツオ・マグロ・イワシ◆あさり・赤貝など … 鉄分とたんぱく質

◆緑黄色野菜(菜の花・キャベツ・ほうれんそう・ゴーヤ・ブロッコリー・小松菜)◆果物(イチゴ・メロン・みかん・柿) … ビタミンC、ビタミンB12、葉酸