2024年1月度 衛生委員会からのお知らせ
従業員 各位

日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。

1月度の衛生委員会の資料になります。

1月度のテーマは「睡眠の機能と健康との関係について」です。

皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、

業務に努めていただきたいと考えております。

ご安全に!!

2024年1月度

衛生委員会資料

産業医 山元 俊行

 

1.睡眠の機能と健康との関係

睡眠は、こども、成人、高齢者の健康増進・維持に不可欠な休養活動です。良い睡眠は、脳・心血管、代謝、内分泌、免疫、認知機能、精神的な増進・維持に重要であり、睡眠が悪化することで、これに関連したさまざまな疾患の発症リスクが増加し、寿命短縮リスクが高まることが報告されています。

また、良い睡眠は、労働災害や自動車事故など眠気や疲労が原因の事故や怪我のリスク低減にも役立ちます。

さらに、睡眠は日中の活動で生じた心身の疲労を回復する機能とともに、成長や記憶(学習)の定着・強化など環境への適応能力を向上させる機能を備えているため、睡眠の悪化は成長や適応能力の向上をも損なうことにつながります。

睡眠時間が睡眠の量を反映する指標であるとすれば、睡眠休養感は睡眠の質を反映する指標といえます。

良い睡眠は、睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠休養感)が十分に確保されていることで担保され、不適切な睡眠環境、生活習慣、嗜好品のとり方及び睡眠障害の発症によりこれが損なわれます。

 

2.睡眠の質を上げる「3つの快眠スイッチ」

  • 副交感神経スイッチ

副交感神経が優位な状態になると、血圧や脈拍数が下がり、呼吸が穏やかになって眠りに入りやすくなります。心身共に落ち着いた時間を過ごすことが大切です。リラックスできる時間を設けるとよいでしょう。

寝る前に… ぬるめの湯で入浴、ゆったりした音楽を聴く、読書、アロマをたく など

【注意】

寝る直前に熱いお湯につかる、激しい運動をすると、自律神経のうち体を緊張させる交感神経が優位になり、夜の寝付きが悪くなるので避ける。ブルーライトは交感神経を優位にするので、寝る前にはスマートフォンやタブレットを見るのを避ける

 

  • 体内時計スイッチ

朝起きたらまずは日光を浴びて“体内時計のスイッチ”を入れることが大切です。朝起きたらすぐにカーテンを開けたり、朝の散歩を習慣にしたりするとよいでしょう。

【注意】

休日の朝に長めに眠りたいときは、平日に起きる時刻とのずれを2時間以内に留めるようにしましょう。それでも眠気が残っていれば、昼寝で補うのがお勧めです。ただし、30分以内を目安にしましょう。

 

  • 眠れないことへの焦りスイッチはOFF

不眠に悩んでいる人は「眠らないといけない」という焦りから、よけいに眠れなくなってしまうことがあります。

眠くなるまで寝床に入らない10分ほどしても眠れなかったらいったん寝床から出る夜中に目が覚めてすぐに寝付けなかったらいったん寝床から出る

また、寝床で読書や食事などをしないことや日中の昼寝をやめたり短くすることも効果的です。ほかにも、日中にウォーキングやストレッチ、水泳などの適度な運動をする習慣を取り入れると、程よく体が疲れて夜の寝付きがよくなったり、夜中に目が覚めることを減らすことにつながります。