従業員 各位
日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。
7月度の衛生委員会の資料になります。
7月度のテーマは「換気について」です。
皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。
ご安全に!!
令和2年7月度
衛生委員会資料
産業医 山元 俊行
熱中症予防に留意した 「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法
換気機能のない冷暖房設備(循環式エアコン)※1しか設置されていない商業施設等の場合、
外気温が高いときに、必要換気量を満たすための換気(30分ごとに1回、
数分間窓を全開にする)※2を行うと、
ビル管理法で定める居室内の温度および相対湿度の基準(28℃以下・70%以下)※3を
維持できないときがあります。
新型コロナウイルス感染症のリスク要因の一つである
「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気と、
熱中症予防を両立するため、以下の点に留意してください。
窓を開けて換気する場合の留意点
居室の温度および相対湿度を28℃以下および70%以下に維持できる範囲内で、
2方向の窓を常時、できるだけ開けて、連続的に室内に空気を通すこと※4。
この際、循環式エアコンの温度をできるだけ低く設定すること。
1方向しか窓がない場合は、ドアを開けるか、
天井や壁の高い位置にある窓を追加で開けること。
居室の温度および相対湿度を28℃以下および70%以下に維持しようとすると、
窓を十分に開けられない場合は、窓からの換気と併せて、
可搬式の空気清浄機を併用※5することは換気不足を補うために有効であること。
空気清浄機を併用する際の留意点
・空気清浄機は、HEPAフィルタによるろ過式で、
かつ風量が5m3/min程度以上のものを使用すること。
・人の居場所から10m2(6畳)程度の範囲内に空気清浄機を設置すること。
・空気のよどみを発生させないように、外気を取り入れる風向きと
空気清浄機の風向きを一致させること※6。
熱中症の予防のためには、こまめな水分補給や健康管理など※7にも留意が必要 です。
※1 エアコン本体に屋内空気の取り入れ口がある(換気用ダクトにつながっていない)
エアコンは、室内の空気を循環させるだけで、
外気の取り入れ機能はないことに注意してください。
※2 換気の方法の詳細については、リーフレット「「換気の悪い密閉空間」を
改善するための換気の方法」を参照してください。
URL: https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000618969.pdf
※3 ビル管理法で定める居室内の温度および相対湿度の基準(28℃以下・70% 以下)を
維持していれば、軽作業を連続で行う場合の
熱中症予防の基準値 (暑さ指数(WBGT値)29℃)を超えることはありません。
※4 窓を開ける幅は、居室の温度と相対湿度をこまめに測定しながら調節してください。
また、窓を開けるときは、防犯などにも配慮してください。
※5 空気清浄機は、換気を補完する目的で使用するものですので、
窓を閉めて空気清浄機だけを使用しても十分な効果は
得られないことに留意してください。
※6 間仕切りなどを設置する場合は、空気の流れを妨げない方向や
高さとするか、間仕切りなどの間に空気清浄機を設置するなど、
空気がよどまないようにしてください。
※7 熱中症予防対策の詳細については、
リーフレット「熱中症予防×コロナ感染防止で「新しい生活様式」を健康に!」を参照してください。
URL: https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000642298.pdf
厚生労働省資料 熱中症予防に留意した「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法(リーフレット)を改編