従業員 各位
日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。
7月度の衛生委員会の資料になります。
7月度のテーマは
「 ファイザーワクチンとモデルナワクチンの接種後副反応の比較 」です。
皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。
ご安全に!!
令和3年7月度
衛生委員会資料
産業医 山元 俊行
アメリカCDCが、モデルナ社製ワクチンを接種した約198万人とファイザー社製ワクチンを接種した約166万人の被接種者における副反応を、報告しています。
Reactogenicity Following Receipt of mRNA-Based COVID-19 Vaccines | Vaccination | JAMA | JAMA Network
この報告によると、両ワクチンの副反応は接種の翌日に最も頻度が多く、モデルナ社製ワクチンの方は頻度がやや高い傾向にありました。
1回目接種においては、接種部位の疼痛がモデルナで約71%、ファイザーで約64%、倦怠感、頭痛、筋肉痛が両ワクチンとも約20%に、悪寒や発熱がモデルナで約10%、ファイザーで約7%に報告されています。2回目接種においては、接種部位の疼痛はモデルナで約78%、ファイザーで約67%に、倦怠感、頭痛、筋肉痛がモデルナで約50%、ファイザーで約40%に、悪寒や発熱がモデルナで約40%、ファイザーで約20%に報告されています。65歳以上と65歳未満を比べると、65歳以上の方がいずれの副反応の発生頻度も低かったと報告しています。
以上の副反応はいずれも接種当日から2日目くらいの急性期に報告され、1~2日で軽快するようです。これとは別に、モデルナワクチン接種後、1週間後くらいに、接種部位の皮膚反応(かゆみ、発赤、熱感、硬結など)が1回目接種後は0.8%の頻度で、2回目接種後は0.2%の頻度で発生したことが、臨床試験の結果で報告されています。
また、ごくまれではあるものの、両社のワクチン接種後に軽症の心筋炎や心膜炎が報告されています。
1回目よりも2回目の接種の後に多く、若い方、特に男性に多い傾向が見られます。接種後数日以内に
胸痛、動悸、息切れ、むくみ等の症状が現れたら医療機関を受診してください。ただし、多くは軽症で
入院が必要であったとしても無事退院することが多いようです。
結論としては、両社のワクチンとも有効性は高く、副反応もややモデルナ社製のワクチンが多い傾向にありますが、軽症のものがほとんどで、数日以内に軽快することが分かっています。
接種を希望してる方は、どちらでも早い方で打つことが大切です。