日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。
4月度の衛生委員会の資料になります。
4月度のテーマは
「自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)について」です。
皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。
ご安全に!!
2023年4月度
衛生委員会資料
産業医 山元 俊行
ストレスなどが原因で、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れておこる様々な症状のことを
一般に自律神経失調症と言います。
神経は「中枢神経」(脳と脊髄)と体中に張り巡らされている「末梢神経」に分けられます。
末梢神経は意思によって身体の各部を動かす「体性神経」と意思に関係なく刺激に反応して身体の機能を調整する「自律神経」に分けられます。暑いときに手で仰ぐのは体性神経、汗が出るのは自律神経の働きです。
この自律神経は、交感神経と副交感神経という逆の働きをする2つに分かれています。交感神経は身体を活発に動かすときに働き、副交感神経は身体を休めるときに働きます。これらが互いにバランスを取りながら身体の状態を調節していますが、このバランスが崩れることがあり、その原因として、不規則な生活によって自律神経が興奮し続けたり、ストレスによる刺激、更年期におけるホルモンの乱れ(更年期障害)、先天的要因などが挙げられます。
春は、自律神経が乱れやすい季節と言われています。その理由として気温差が大きいこと、環境の変化によるストレスが多くなること、交感神経が優位な冬から、副交感神経が優位な夏に移り変わる時期であることなどがあげられます。
全身的症状として身体がだるい、眠れない、疲れがとれないなど、器官的症状として頭痛、動悸や息切れ、めまい、のぼせ、立ちくらみ、食欲不振、下痢や便秘、冷えなど多岐にわたります。
精神的症状として、情緒不安定、イライラや不安感、うつなどの症状が現れることもあります。
治療法として、ホルモン剤や漢方薬、安定剤などによる対症療法や睡眠の周期を整える行動療法などがありますが、リラックス時間を作るなどのストレスコントロールと生活習慣の改善(規則的な睡眠と栄養バランスの良い食事)、適度な運動を行うことなども大切です。
ただし、自律神経の乱れから来る症状に似た疾患が隠れていることもあるため、症状が長く続く場合は、かかりつけの病院で相談することも大切です。
「厚生労働省e-ヘルスネット」より引用